映画「ぼくの美しい人だから」は、大好きなジェームス・スペイダーとスーザン・サランドンが主演しているというだけではなく、年の離れた二人のラブストーリーとしてとても好きな作品です。
この映画が公開された当時、私は「ジェームス・スペイダーの映画だから」という理由で映画館に行ったのですが、その半年前にに出版された原作の方も読んでいました。
本は自分で買ったのではなく、アメリカ現代文学の好きな友達が貸してくれたものでした。原題は「ホワイト・パレス」。DVDの表にもそのタイトルが入っていて、映画の原題も同じだということがわかります。(「ホワイト・パレス」とは、作中に登場するハンバーガーショップの名前です)
映画も好きですが、この原作の方もとてもいい本で、何年経っても細かいシーンが心に残っている作品でした。映画では採用されなかった小さなエピソードや、「匂い」の描写などが印象的で、この作者、グレン・サヴァンの他の作品も読んでみたいと思ったものです。それが1991年のこと。(映画の公開は1992年正月)
昨日、読書記録をつけていて、ふとこの作品のことを思い出し、そう言えばこの作者のそれ以降の本が他にあるはずだとアマゾンを検索してみました。2冊目の本はありました。「あるがままに愛したい」という作品です。
ところが、そのページに表示されたレビューの最後に、グレン・サヴァンはすでに亡くなっているという記述があり、小さくショックを受けました。49歳。パーキンソン病を患っており、自宅で心臓発作(転倒という説も)だったそうです。
ネットでグレン・サヴァンを検索したら、ヒロ★コラムというブログで「たった2冊の子供」というエントリーを見つけました。私が書こうとしたことが全て書かれています。たぶん、「ぼくの美しい人だから」が好きで、著者の死を知った読者は、みんな同じことを考えるでしょう。
グレン・サヴァンの遺した2冊の本は、アマゾンを見る限りもう新刊では手に入らないようなので、マーケットプレイスで注文しました。今日、それが届いたので、仕事が終わってゆっくり時間が取れたときに読もうと思っています。そして映画ももう一度観よう。
もう3年も前に亡くなってしまったグレン・サヴァン氏に心からの追悼を。
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