予告しちゃったので、書きます。(笑)
つらつら下書きをしたら妙に長くなってしまったので、まずはスタートラインに立つところまで。
書いていると、つい「例外」や「補足」を付け加えたくなってしまって困りますが、取りあえず一般論として読んでください。
よく漫画家が受ける質問の1つに「漫画家になるにはどうしたらいいんですか?」というものがあります。
これに対する一番シンプルな答えは「漫画を描くことです」というものなんですが、もちろんそれは皮肉を込めた回答。具体的には「漫画を描いて投稿すること」です。
この回答をさらに詳しく解説すると、「自分が掲載されたいと思う漫画雑誌の『投稿募集』のページをよく読んで、応募規定に則ったサイズやページ数を守って漫画を描き、それを規定の〆切に合わせて投稿する」ということになります。
もし、希望する雑誌が投稿を受け付けていなかった場合はどうするか。そういう雑誌はあまり新人漫画家を欲しがっていないことの表れですから潔く諦めるか直接編集部にコンタクトを取ってみるかの二択になります。
どんな雑誌でも出版社の電話番号は必ず記載されていますから、そこに一般的なルールを守って電話をかけ、自分の描いた漫画を見てもらえるかどうか聞いてみる。可能ならアポイントメントを取って直接会ってもらう…という流れになります。地方在住の方の場合なら、郵送でも見てもらえるかどうか聞いてみるといいでしょう。(でも、そもそも原稿募集をしていないのですから期待薄かもしれません)
多くの漫画家志望者は、この「投稿する」というところまで漕ぎ着けるのがけっこう大変で、「投稿した」という事実に満足してしまってその後が続かない場合があります。
同人誌用の原稿は描けても投稿原稿がなかなか描けないという方もいらっしゃいますね。
同人誌に描いたものが商業誌の編集さんの目に留まって雑誌掲載の依頼が来る…という可能性もゼロではないので一概には言えませんが、これはほぼ無いものと考えた方がいいでしょう。
つまり、「投稿を続けられない」というのは「本気で漫画家になりたかったわけじゃない」というのとイコールなんです。
投稿についての補足ですが、稀に編集部に「話が収まらなかったので、規定のページ数より多く描いてもいいですか?」とか「〆切を過ぎてしまったけどまだ受け付けてもらえますか?」という内容の問い合わせがあるそうです。編集部によっては臨機応変に対応してくれる場合もあるかもしれませんが、原則としてどちらも「ダメ」。
なぜなら、仕事で漫画を描いていく場合、絶対に先に決まっているのが「ページ数」と「〆切」だからです。
プロになってから始めた連載の構想が膨らんでしまって(かつ人気もあって)最終的な作品のページ数が増えるケースはありますが、読み切りの場合は必ず先に掲載ページ数が決められています。
(逆に漫画家が最終的な〆切に間に合わなかった場合、ページを減らして間に合った分だけ掲載することはありますが、これは例外)
ですから、アマチュアの時代からこのルールを守れない人はダメなんですよね。
さて、無事に漫画を投稿することができました。
見事にその回で1位が取れれば、多くの場合作品が掲載されます。でもこれは、あくまでも「受賞作品発表」であり、所謂デビューではありません。デビューというのは受賞後第一作が掲載されてから認識されることが多いんです。ただ、その人がその後漫画家として続けていくことが出来た場合は、この受賞作の掲載をデビューと言うことが多いようです。
残念ながら賞を逃してしまっても、編集部で有望だと認められれば担当編集者がつきます。
そうなると、打ち合わせをしてアドバイスをもらいながら投稿原稿を描いていくことになりますが、なぜまた"投稿"なのか。これは、実績のない新人の作品を掲載するのはそれなりにリスクが伴うので難しいからという理由があります。(まれに賞ナシでいきなりデビューという才能溢れる新人さんもいらっしゃいます)
賞というのは担当さん以外の審査員の目を通って優秀だと認められた証ですし、受賞作用の掲載枠も確保されているので確実なんですよね。
というわけで、続きはまた後日。
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