『パズルゲーム☆はいすくーる X』の予告カットと『パズルゲーム☆トレジャー』のトビラ絵を描いています。
Xの方は、編集部から「夏祭り」というお題をいただいたので浴衣の香月。予告カットにお題があるのはちょっと珍しいことです。
というわけで、予告カットについて少々説明をしてみます。
漫画雑誌に掲載が決まって、それがある程度のページ数がある場合、編集部から予告カットの依頼が来ます。
雑誌によっていろいろなパターンがありますが、7cm四方〜15cm四方くらいの大きさで、モノクロとカラーの2点を描くことが多いです。(モノクロだけの場合もけっこうあります)
カットは、人物だけを描く場合は「切り抜きで」という言葉で表現します。これは、複数の漫画家のカットをレイアウトするときに背景が邪魔になるからです。逆に、個別のカットを並べるときは「背景アリでお願いします」とも言われます。
よく、雑誌の表紙にいろいろなキャラクターの絵がレイアウトされているものをご覧になったことがあるかと思いますが、こういうのは「カラーの切り抜きでお願いします」と依頼されるわけです。
こちらは『パズルゲーム☆はいすくーる X』第一話の予告カット。切り抜きとは言われなかったので、背景に菖蒲の花を入れてみました。(5月号だったので)
予告カットの原稿料はどの編集部もだいたい一律料金で、新人もベテランも同じ場合が多いようです。モノクロで3000円前後でしょうか。
予告カットは作品が掲載される前の号に載るものなので、当然〆切は先になります。隔月の雑誌だと2ヶ月も前ということですね。月刊誌でも、その前の月の号より先に増刊号が出たりすることもあるので、これもやはり先に描かなくてはなりません。
新人さんで、予告が載る段階ですでに原稿に取りかかっているなどの場合はともかく、ベテランになるとその時点で作品の内容が決まっていないことも珍しくありません。ですから、自分でもどんな話になるのかわからないまま予告カットを描くことになります。
シリーズ連載なら主人公を描いておけばいいのですが、読み切りだとまだ人物のヘアスタイルも決めていないこともあるので、実際に掲載された話と予告では別人…というケースもままあるんですよ。(笑)
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