ComicStudioの「印刷サイズ」設定についてちょっとTwitterで説明をしたのでこちらにも書いておきます。
まず「印刷サイズ」という言葉がわかりにくいようですが、これは「実際の原稿用紙に描いているときと同じ大きさで画面に表示する」ための機能です。人によってモニタのサイズも解像度も違いますから、これはデフォルトでは設定されていません。自分で画面を計って数値を求める必要があります。
では、その方法を。
まず、普段使っている原稿用紙(B4でもA4でもOK。解像度も普段使っているもので。私は600dpiで描いています)を開き、ルーラー表示のアイコンをクリックして原稿用紙の周りに目盛を表示させます。その状態で目盛の上に本物の定規を当て、青線で囲ったところの数字を変えて、定規の目盛と原稿用紙の目盛が同じになる数字を探します。
こんな感じ。定規が汚れているのはご愛敬。私のモニタは液晶タブレットのCintiq21UXですが、それを使ってB4原稿用紙、解像度600dpiだと15.8%の表示が最も実際のサイズに近くなりました。
次に、環境設定の中の、ページ/倍率・角度を開きます。その中に「印刷サイズ表示時の表示倍率」というところがありますので、そこに先ほどの数字を入れます。(その下に方法が書いてありますね。これを説明しているわけです)
上の方の「表示倍率」というのは拡大・縮小の+ーを押したときにジャンプするための倍率ですから、ここも自由にカスタマイズ可能です。あまり拡大しないで描く人は、大きめの数字を削除してもいいですし、途中の倍率をいくつか削除すると一発で大きくすることも出来ますので、ぜひ試行錯誤して気に入った拡大率を設定してみてください。
さて、これで「印刷サイズ」の縮小率が設定できていますので、ナビゲーターウインドウの横のメニュー表示ボタンでコンテキストメニューを出し、「印刷サイズ」を選ぶと設定した大きさに表示することが出来ます。これが紙の原稿を見ているときと同じくらいの大きさですから、ペンの太さやトーンの濃さなどを確認するのに便利です。また、大きく拡大したときに線のシャギーが気になったりしても、印刷サイズで滑らかな線になっていれば同人誌や商業誌で印刷しても線は荒れないという目安になります。
メニューの「ウインドウ」やナビゲーターウインドウのコンテキストメニューから印刷サイズを選択するのはけっこう面倒ですから、カスタムツールパレットにボタンとして登録してしまうのがお勧めです。赤い楕円で囲ってあるのがそのボタンです。ここをワンクリックで「紙に描いたときと同じサイズ」になるのがとても便利です。
左の画像は私のカスタムツールパレット。ここに必要なツールやアクションなどを全て登録しているので、デフォルトのツールパレットは普段は非表示にしてしまいました。
ペンなどのツールは自分で好みの描き味に設定し、新規登録をしておくのですが、そのままパレットに登録すると同じアイコンが並んでしまってわかりにくいので、一目でわかるように自作画像や配布画像を付けてあります。
セルシスのCLIPには阿部ゆたかさん(Twitterは、@Abe_Yutaka)が配布されているツールアイコンがありますので、それをダウンロードして使ってみるのもお薦めです。
では最後に猫写真を。(^^)
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