Macが30歳の誕生日を迎えました。
私がMacを買ったのは1995年の5月3日です。Macがこの世に出てから11年経っていたんですね。
My First Macは、PowerMacintosh 7100/80AV です。当時搭載したはメモリ48MB。GBじゃないですよ。メガバイトです。OSは漢字トーク7.5でした。
モニタは15インチです。一緒にAdobe Photoshop 2.5 とAdobe Illustrator(バージョン失念)とEGword(ワープロソフトです)、ワコムタブレットを買いました。ラックなども含めてほぼ100万円の買い物です。
Macを買った目的ははっきりしていて、「カラーイラストをデジタルで描く」ことと「パソコン通信をする」ことでした。当時は『アトモスフィア―12か月のひまわり』を描き始めたばかりのときで、自分ひとりで気象関係の情報を入手するのが困難であることを岡島二人の片方の徳山諄一さんとミステリ評論家の新保博久さんに相談したところ、「そういうことならNIFTY-Serveでしょう」とアドバイスをしていただいたからです。
ちょうどパソコン通信を舞台にした栗本薫さんの『仮面舞踏会』(リンクはKindle版です)を読んだ直後で、「今こんなことになっているのか!」と驚いていたこともMac購入の後押しになりました。
Macが我が家に来たときは、私はパソコンについての知識は皆無。夫は高校生の時にPC-98を持っていたことがあるだけで、もちろん初Macです。「クリック」という言葉は知っていましたが、説明書の最初のページの「ドラッグ&ドロップ」からわかりませんでした。(笑)
それでも誰かに手伝ってもらったりすると、その後自分で何も出来なくなってしまうだろうと思ったので、「行ってあげましょうか?」というお申し出は丁重にお断りし、たまに電話でアドバイスをもらう程度に留めました。
実は当時バンドルされていたNIFTY-Serve用の接続ソフトにバグがあり(ずっと後になってわかったことです)、どうしてもオートログインの設定ができなくてかなり手こずったのですが、オートでできないのなら手動でやってしまえ、と、ATコマンドを手打ちすることから初めてNIFTY-Serveに登録し、パソ通デビューを果たしました。
このときの経験は、翌年香港に取材に行ったとき、香港のCompuServe経由でNIFTY-Serveにログインするときに役立ちました。手動でやらないとアクセスできませんでしたから。
Photoshopは最初は何が何だかさっぱりわかりませんでしたが、デザイナーさんがMacを触っているところを見せてもらう機会があったりして段々できるようになり、その年の秋からカラー原稿はMacで描くようになりました。最初は主線を描いたモノクロ原稿をスキャンして色塗り…というところからでしたが、当時の非力なMacではカラーの見開き原稿とかにちょっとフィルタをかけようとすると数十分待ちなんてこともザラでしたねぇ。
これは今、私のMacに残っている一番古いイラストです。『アトモスフィア』の予告カットで1996年9月に描いたものです。今見るととてもつたないですが。(^-^;
もちろんデジタル入稿などできない時代だったので、出力してくれるお店に持ち込んでプリントアウトしたり、かなり高額なプリンタを買ったりしましたよ。カラーはAlpsのが綺麗だったしモノクロ(モノクロ原稿をMacでできるようになったのはコミスタのバージョンが2.5になってからでした)はレーザープリンタです。高かった…。
1995年という年は、ちょうど一般のユーザーにもインターネット接続ブロバイダが解放された年だったので、私もパソ通をのチャットなどで「来年の夏までにはホームページを作ります!」と宣言し、翌年の8月に MIYUKI's ROSE Garden を公開しています。ホームページ作成ソフトは面倒だったのでHTML手打ちです。よほど手打ちが好きらしい。(笑)
Macを買う前は、「もしわからなくて邪魔な箱になってしまったらどうしよう」と不安に思っていた時期もあったのですが、触ってみると自分がものすごく向いていたことに気づいて驚きました。だって大好きなんですよ。(笑) 大好きなので何かトラブルがあったときに自分でリカバリできるようになろうと思い、Mac関係のサイトやmixiなどのコミュでMac関係の文章を片端から読んでいました。特に初心者の質問系のところは、「自分が回答者だったらどう答えるか」を考えながら読んでいたのはずいぶん役に立ちましたね。
30歳おめでとうMacintosh。Mac Pro(Late2013)が届いたのがちょうどMacの記念日だったのはとても嬉しい偶然です。
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