昨日気づいたComicStudioEX3.0アップデータの現象、やはりバグだったようです。他の漫画家さんも確認してくれたし、CELSYSに電話してみたら、その件で連絡してきたのは私で3人目だということでした。がっくり。
この件に関しては、全く興味のない方も多いと思うので、続きは下に書きますね。
というわけで、バグについて細かい説明をします。
ComicStudioEXには、「枠線定規レイヤー」というものがあり、そこで枠線を引くツールを使ってコマを割るんですが、それは印刷に反映されない「定規」のレイヤーなので、枠線にするためには「ラスタライズ」という作業をする必要があります。
「ラスタライズ」とは、Photoshopなどをお使いの方にはお馴染みだと思いますが、要するに文字データやベクター(パス)のデータを、ビットマップ画像に変換することです。つまり「枠線定規」はパスなんですね。
ComicStudioでは、この作業のときに図のようなダイアログが出て、枠線定規をどのように変換するか選ぶことが出来るのですが、私が最も使うのが一番上の「枠線画像をレイヤーに描画する」というものです。ところが、アップデータの3.1.2では、ここにチェックを入れても「OK」ボタンが反応しないという状態になってしまいました。
下の二つ「定規データを定規レイヤーに変換する」と、「定規データからコマレイヤーを生成する」というところを選ぶと作業を続けることが出来るのですが、定規レイヤーに変換してから更にそれをラスタライズすると、せっかくの枠線定規の特製である、「コマ以外の部分を白で塗りつぶす」という行程を手動で行わなくてはなりません。また、枠線定規では、枠線の太さを「0cm」…つまり、枠線のないコマを作ることが出来ましたが、定規レイヤーをラスタライズすると必ず「0.1mm」以上の線が出来てしまいます。これを一つ一つ消していく作業も大変な手間です。
コマレイヤーの生成は、また目的がずいぶん違ってきますし、私は余程細かい作業を必要とするコマ以外は、コマレイヤーは使わないようにしていたので、こちらもダメ。(コマレイヤーは、便利なときもあるのですが、データが重くなりますし1ページ内での作業も別ウインドウを開かなければならなくなるのです)
全てのページを一気にコマ割りするような仕事の進め方をしている人なら、枠線定規のラスタライズの作業のみを旧バージョンで行って、データを新バージョンに持って行く方法も考えられますが、私の場合は1ページずつ進めていくのでこの方法は無理。結局アップデータを一時退避させて、3.1.0に戻しました。
3.1.0には、マシン搭載メモリが5GB以上になると正しく認識できないというバグがあり、これが非常に面倒(メモリを2枚抜かないとならないので)ですが、背に腹は替えられません。また、テキストを打つと必ずアラート音が鳴るバグも、実害はなくてもイヤなものなのですが、こちらも我慢するしかないですね。枠線が引けないのでは仕事になりませんから。
セルシスさんの方でも、現象を確認して対応を考えてくれると思いますが、次のアップデータの公開時期は未定とのことです。(まあ、それはそうでしょうけど)
早い対応をお願いするばかりですが、最も多用するアプリケーションの、最も必要な機能のバグなだけに、昨夜はずいぶんモチベーションが下がりました。早く改善されるといいんですけど。
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