本を読み出すと一気に読み続けてしまう癖があります。手芸やってるときはそればっかり、読書の時はそればっかり。仕事のときは…もちろん仕事しかしていません。(笑)
さて、昨日はこちらの3冊を一気読みしました。
柴田よしきさんの『自滅』はホラーテイストの短編集です。女性の内面をえぐるような話。特にゴミ屋敷の話など、思わず自分が過去に捨ててきたものとか振り返って考えてしまいました。
近藤史恵さんの『岩窟姫』は、友人がネットの日記に「あの人に苛められていた」と名指しされて自殺したせいで、社会的に殺されたも同然の主人公が真相を探るお話です。舞台は芸能界。近藤さんならではの女性の容姿に対する自意識や他人からの扱われ方などがぐいぐい来ます。こちらはミステリですから意外なラストが用意されていてそれにも驚かされますが、細かい仕掛けにも深く頷きました。
加納朋子さんの『トオリヌケ キンシ』は、ちょっと珍しい症例や病気などをサブテーマにした短編集です。「こんなことってあるのか」と思わせるものや、当事者でなければわからないであろう苦悩などが描かれていてとても興味深いです。でもお話はもちろん、加納さんらしい心に沁みる物語ばかり。座敷童のお話に出てくる兎野さんというお母さんのパワフルさと優しさに癒されました。
どれも味わいの違う、でもとびきり面白い3冊を一気に読んで幸せでした。こういう作家さんと同時代に生きてリアルタイムで作品を読めることがとても嬉しいです。しかも柴田さんと近藤さんは友達だぜ!(自慢) 加納さんはパーティなどでご挨拶させていただいた程度ですけど。(笑)
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