高田崇史 講談社
「QED」シリーズ第九弾。このシリーズのおかげで『鬼』についてはずいぶん詳しくなれた気がする。舞台が岡山で、桃太郎伝説の解釈がメインなのだが、犬、猿、雉についての考察はとても面白かった。
今回は祟(本当は崇だが、通称:タタル)の登場が遅く、現れるなり事件の全貌を見通してしまうと言う名探偵っぽい構成になっている。そして、とってもゆっくりと奈々と祟の関係も進展しているようなしていないような。(笑)
事件の核になる「首を切った理由」は目新しいと思う。ただ、膨大な桃太郎や鬼の蘊蓄に埋もれてせっかくのアイディアの印象が薄くなってしまったのが残念である。
ISBN4-06-182409-0 ¥820+税
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